
Shopifyストアにはお客様アカウントと従来のお客様アカウントの2種類のお客様アカウントが存在します。でも、どちらを選んだらいいのか迷ってしまう…そんな方も多いのではないでしょうか?この記事では、2つのお客様アカウントの違いや設定方法はもちろん、それぞれのメリット・デメリットまでしっかり解説していきます。
区別をつけやすくするために、次の章から本サイトでは「お客様アカウント」を「新しいお客様アカウント」と呼んで説明していきます。
Shopifyのお客様アカウントとは
2つのお客様アカウントの基本機能と役割
お客様のストアに来店されるたびに、毎回同じ情報を入力してもらうのは大変ですよね。お客様アカウントは、お客様の住所やお支払い情報を安全に保存できるので、2回目以降のお買い物がグッとスムーズになります。
お客様アカウントでは、以下のような基本的な機能が利用できます:
- 注文履歴の確認
- 配送先住所の保存
- クレジットカード情報の保存
- アカウント情報の編集
導入による具体的なメリット
お客様にとってのメリット:
- 注文状況をいつでも確認できる
- 過去の注文を簡単に再注文できる
- 住所入力の手間が省ける
- 安全なショッピング体験
ストア運営者にとってのメリット:
- 顧客情報の一元管理が可能
- カスタマーサポートの効率化
- 顧客とのコミュニケーション向上
顧客満足度向上への効果
実は、お客様アカウントは単なる情報管理ツール以上の役割を果たしています。例えば、お客様が過去に購入した商品を簡単に確認できることで、関連商品の購入につながりやすくなります。また、配送状況の確認も自分でできるため、『商品はまだ届かないの?』といったお問い合わせも減少します。
このように、お客様アカウントは、お客様の利便性向上とストア運営の効率化の両方に貢献する重要な機能なのです。
従来型vs新規型:2つのお客様アカウント
従来のお客様アカウントの特徴
従来のお客様アカウントは、メールアドレスとパスワードでログインするタイプで、特にBtoC向けのストアに最適です。
従来型は、さまざまなアプリとの連携がスムーズで、特にサブスクリプションサービスを導入されている方は、従来型を選択する必要があります。というのも、サブスクリプション関連の情報が新規型では正しく表示されない場合があるためです。
また、次章の新しいお客様アカウントのログイン画像と比べてもらうとわかりますが、従来のお客様アカウントは、サイトのデザインがきれいに反映されていて、見栄えはこちらのほうがいいといえます。
従来のお客様アカウントは「カスタマイズ」からレイアウトなどを整えることができるのも大きな特徴の一つです
従来型が特に適しているケース:
- BtoCのオンラインストア
- サブスクリプションサービスを提供している
- 様々なアプリと連携して運営している
- 顧客管理の機能を幅広く活用したい
- 「カスタマイズ」から簡単にデザインを設定することが可能
新しいお客様アカウントの特徴
新規型は、パスワードレスという新しい認証方式を採用しており、特にBtoB向けのストアで力を発揮します。企業のお客様の場合、担当者の異動や変更があっても、パスワードの引継ぎなどの手間が不要になるためです。
メアドを入力するとこのようにエンターコードが聞かれて、簡単にログインができます。
新しいお客様アカウントだと従来のお客様アカウントではでてきていた「カスタマイズ」画面での設定が出てこないので注意してください。
新規型の主な特徴:
- メールでの認証コードによるログイン
- パスワード管理が不要
- 企業内での引継ぎがスムーズ
お客様アカウントの選び方
それぞれのアカウントタイプの選び方として、以下のポイントを参考にしてください
従来型をおすすめするケース:
- BtoC向けのストアを運営している
- サブスクリプションサービスを提供している
- 様々なアプリとの連携を予定している
- 豊富な顧客管理機能を活用したい
- お客様アカウントもサイトのデザインと同じようにデザインしたい
新規型をおすすめするケース:
- BtoB向けのストアを運営している
- 企業の担当者が定期的に変更される可能性がある
- パスワード管理の手間を省きたい
- シンプルな認証方式を好むお客様が多い
特にBtoCのサービスでは、将来的なアプリ連携の可能性を考えると、従来型のお客様アカウントを選択しておくことで、より柔軟な運用が可能になります。一方、BtoBサービスでは、新規型を選択することで、企業のお客様により便利なログイン体験を提供できます。
このように、具体的なビジネスモデルや顧客層に応じて、最適なアカウントタイプを選択することが重要です。
お客様アカウントの具体的な設定手順
①お客様アカウントの選択
Shopifyでは、デフォルトで新しいお客様アカウントが設定されています。ですが、ビジネスの形態に応じて従来型に変更することができますよ。それでは、具体的な設定方法を見ていきましょう。
基本的な設定手順:
- Shopify管理画面にログイン
- 左メニューの「設定」をクリック
- 「お客様アカウント」をクリック
- 「お客様アカウントの種類」から選択
- 従来型お客様アカウント(サブスクリプションサービスを提供する場合などは必ずこちらを選択)
- 新規お客様アカウント(デフォルト設定)
新規ストアを開設した場合は、まずデフォルトの新規お客様アカウントになっていることを覚えておきましょう。BtoCサービスの方やサブスクリプションサービスの提供を検討している場合は、最初から従来型に設定を変更しておくことをおすすめします。
②設定後の確認
アカウントタイプを選択する際は、以下の点に注意しましょう
従来型を選択した場合の確認事項:
- パスワードリセット用のメールテンプレート設定
- ログインページのデザイン調整
- マイページの表示内容のカスタマイズ
新規型を選択した場合の確認事項:
- 認証メールのテンプレート設定
- ログインフローの確認
- お客様への案内文の準備
③セキュリティ設定の確認
お客様の大切な情報を扱うので、セキュリティ面もしっかり確認しておきましょう!
重要な設定ポイント:
- 二段階認証の設定検討(従来型の場合)
- メールテンプレートの送信元アドレス設定
- スタッフアカウントと権限の確認
- プライバシーポリシーの更新
特に気をつけたいのが、テストモードでの動作確認です。実際にテスト用アカウントを作成して、以下の点をチェックしてみましょう
✓ ログインの流れ
✓ パスワードリセット(従来型の場合)
✓ 認証メールの受信(新規型の場合)
✓ マイページの表示内容
✓ 注文履歴の確認
まとめ:お客様に合わせたアカウントタイプを選択しよう!
Shopifyのお客様アカウントについて理解を深めていただけましたでしょうか?重要なポイントを整理しておきます。
ポイント①:デフォルト設定を確認
- 新規ストア開設時は、デフォルトで新規お客様アカウントが設定されています
- ビジネスモデルに応じて、適切なタイプに変更しましょう
ポイント②:ビジネスモデルで選び方が変わる
- BtoCストアの場合:従来型がおすすめ
- サブスクリプションサービスとの相性が良い
- 様々なアプリとの連携がスムーズ
- より柔軟な運用が可能
- BtoBストアの場合:新規型が便利
- パスワード管理が不要
- 担当者の引継ぎがスムーズ
- シンプルな認証方式
ポイント③:将来の拡張性を考慮
特にBtoCビジネスでは、今後のサービス拡張に備えて、最初から従来型のお客様アカウントを選択しておくことをおすすめします。サブスクリプションの導入や様々なアプリとの連携を検討している場合は、従来型を選択しましょう。
お客様アカウントの設定は、一度決めたら変更できないわけではありません。ただし、変更時にはお客様への周知が必要になるため、できるだけ最初の段階で適切なタイプを選択することが望ましいでしょう。